申立書とは、自分が申立てることを書くもの

障害年金の認定は、実際に家まで見に来て障害の重さを判断するのではなく、あくまでも書面による審査です。診断書の記載によって判断されるのがメインとなりますが、もし、万が一自分が思うような等級ではなかった場合、この申立書の部分で判断された可能性があるかもしれません。

診断書の内容とかけ離れた状況と判断されるような過大に書くのも問題ですし、実際の病状よりも控えめに書くのも問題です。自分の病状をそのまま第三者である認定医にわかってもらえるように、第三者の目を通して理解してもらうことなのだと、頭に起きながら書いていきましょう。

病歴状況等

すでに障害年金を受給している人の中には、この病歴・就労状況等申立書は、書いても見ていないとか、書いても意味がないと言っている人もいるようですが、意味がないことを続けるのもおかしなことですし、それなりの価値があるからこそ、書くようになっているはずです。

 

特に、検査数値によって障害の重さがわかり、すでに○級になると書かれているような場合は、診断書でほぼ決まるでしょうが、どちらとも判断がつかないような場合などには、この病歴就労状況等申立書は大事になります。逆に言えば、判断が難しいボーダーライン上にある場合はここに書いてあることで不支給になる可能性もなきにしもあらずです。

病歴・就労状況等申立書を書く前に

病歴・就労状況等申立書は、診断書を準備している間に下書きをして(病歴・就労状況等申立書は書く前にコピーをしてその紙に書いておくと便利です)、再度、診断書などが出てきてから実際に書きます。

 

自分の病歴については、診断書や受診状況等証明書で、流れがわかっていることとでしょうから、日付などは書けるはずです。

しかし、いきなり「下書き」をする前にしてほしいことがあります。

 

病歴・就労状況等申立書の表面に、「記入する前にお読みください」の欄があります。ここを読み飛ばす人が非常に多いです。

 

ここには重要なことが書いてあります。本人に病歴上、書いてほしいからこのような注意書きがあるのです。ここの部分は何度も熟読してください。

 

重要な点を書いておきます。

  • 「発病したときから現在まで」の経緯を年月日順に「期間をあけずに」記入すること
  • 受診していた期間も受診していなかった期間も書くこと
  • 受診していた期間は、通院期間、受診回数、入院期間、治療経過、医師から指示された事項、転医や受診中止の理由、日常生活状況、就労状況などを記入
  • 受診していなかった期間は、その理由、自覚症状の程度、日常生活状況、就労状況など「具体的に」記入

ここの点は、きちんと書いてください。ここが抜けている人がとても多いです。

 

その他、長年かけて悪化したような場合(難病や糖尿病の合併症に多い)、同じ病院でずっと受診していたことがあるかと思います。その場合、適宜、だいたい3年から5年ごとに区切ってその時期の治療経過や日常生活の状況などを書いていきます。また、入院期間があったような場合は、入院期間を別にして書くといいです。

同じ病院だからと、ひとつの欄に何十年もまとめて書くのではなく、5年毎に区切るなどしてください(これも、「記入する前にお読みください」のところに書いてありますが、念のため)。

下書きは何度も繰り返してチェックを

先天性の疾患の場合、生まれた時の状況から書くことになります。0歳から20歳までの症状などが抜けていることがあるそうなので、気をつけてください。

中には、そのようにして書くと、一枚では収まりきらない人がいます(これはけっこう多いです)。その場合、年金事務所ではあらかじめ、2枚、3枚渡してくれることがあります。長年かかって悪化した人や、初診日がかなり前の人は、多めに枚数をもらっておくといいです。

 

ただし、その場合、ホチキス止めして、割り印が必要と言われる年金事務所が多いので注意しましょう(1枚目と2枚目の間に割り印を押すのです。わからなければ、年金事務所に提出する時、認印をもっていけば、その場で押すこともできます)。

 

また、受診していなかった期間も書かなればならないので、受診していなかったと怒られるとか、責められると思わずに正直に書きましょう。中には、それが病気の再発なのか、継続なのかを判断する材料になる人もいます。

 

また、一般の方にありがちなのが、例えば、初診日が平成8年9月10日になっていて、受診状況等証明書もそのように証明しているのに、自分で書いた申立書のほうに、近所の病院には平成5年頃にみてもらったのような記載をする人がいます。

 

これは、受診状況等証明書と日付が違いますよね。初診の医療機関より前に受診歴有り、とみなされます。たとえ、関係ない病気で通院していたことでも書いてあるからには、確認が入ります。

 

病歴・就労状況等申立書を書く時には、下書きを何度も繰り返すと思いますが、病院でもらった「受診状況等証明書」や「診断書」と日付が違っていないか、再度確認してください(本来は同じのはずです)。

 

それと、これはあくまでも「病歴」や「就労状況」などを書く欄なので、「お金に困っている」だとか、「障害年金が受給できないと暮らせない、生活できない」などを書く欄ではないことも認識してください。何度もそのようなことを書いて欄を埋めている人らしいので、念のため。

 

そのようなことを書いたから、同情して年金受給と決まるかといいますと、そうではありません。あくまでも傷病の重さ、障害の重さによります。書面審査であることから、認定医に症状のつらさがわかるように記載します。自分自身が病気のつらさはわかっているでしょうが、第三者が読むということ、読んでわかりやすいように書くことをお忘れなく。

 

「申立書」だから本人が書くならなんでもいいかと思いがちですが、金銭的なことを何度も書くよりは、「病気がどのような経過をたどって悪化したかがわかるようなこと」を具体的に書きましょう。

 

また、このように書きますと、欄内にびっしり読むのが困難なほど書く人がいますが、あまりに書きすぎるのも問題です。認定医は、多くの診断書、病歴・就労状況等申立書を読みます。かなりの件数だと聞いています。

 

あまりに細かい字でびっしり書いてあると、読み飛ばされる危険性があります。肝心の読んでもらいたい部分が読み飛ばされることがないよう、重要なポイントをわかりやすく、が基本です。通院期間、受診回数、入院期間、治療経過、医師から指示された事項、日常生活状況、就労状況など、「記入する前にお読みください」の欄に書いてことを中心に書いていきましょう。

 

それと重要なのは、流れがわかることです。途中で途切れてしまった部分がないか、急に病状の経緯が飛んでしまっていないか(自分の頭ではわかっているかと思いますが)確認してください。明確に、わかりやすくを心がけて、常に第三者である、認定医が読む、ということを頭に置きながら書きましょう。

 

基本的なこと、一般的なことはこれくらいにして、次回は、病歴・就労状況等申立書のことを、もう少し具体的にみていきたいと思います。
→→次回分は、こちら 病歴・就労状況等申立書について(第2回)