いきなり診断書を持っていくのでなく

これは自分で障害年金の申請を行おうと思っている人も、社会保険労務士に依頼している人も同じように気をつけておきたい点になります。

 

通院時に言えばいいだろうと、前もっては何も言わないで受診した時に診断書を持っていく人もいるようですが、これでは医師のほうも唐突過ぎて心の準備もないですし、場合によっては気分を害することもあります。

医師との協力

社会保険労務士に依頼している場合は、突然、社会保険労務士がやってきたり(本人と同席ということもあるでしょうが)、障害年金の話などまったくなかった場合に見知らぬ第三者である社会保険労務士が医師のところを訪ねていくのは嫌がることもありえます。聞いてなかった、ということです。

 

現在、障害年金の手続きを行おうと思っているなど、医師に前もって伝えておくといいでしょう。正式な依頼の前に、医師がどのような反応をするかを知るためにも、いきなり、ではなく、それとなく伝えておくこともひとつの方法です。社会保険労務士に依頼している人は、近いうちに社会保険労務士が主治医のところに行くかもしれない旨を伝えておきましょう。

 

私が扱った例でも事務の人や看護師までは知っていたが(そこでは、直接診断書を持っていってよい、との話でした)、肝心の主治医に伝わっていなくて、突然来られても対応できないとその場で断られた経験があります。

 

医師は診断書を書くのが本業ではなく、診療が本業なので

病院、クリニックなど医療機関には、診断書のみならず、受診状況等証明書、その他障害年金の申請にあたって日本年金機構からの医師照会などで協力していただく必要があります。

 

たまに聞くのが、障害年金の診断書のことがきっかけで医師とトラブルになり、それ以降の治療において気まずくなってしまったということです。

 

医師との関係を良好に保つためにも、障害年金も重要ですが、今後の受診も気持ちよく続けられるように十分注意したいところです。

 

それは、社会保険労務士に依頼した場合も同様です。社会保険労務士に全部おまかせで、医師にはうまく言ってくれるだろうと思うかもしれませんが、医師との長年の関係を築いてきたのは他ならぬ患者さんなのです。

 

社会保険労務士は、後から障害年金のためだけに、それも突然やってきた第三者になりますし、主治医がどのような性格の先生なのかも知りません。社会保険労務士にも、よくよくお医者様の性格やどのような感じなのか人となりを伝えておきましょう。

 

残念ながら、診断書の作成に対して非協力的といいますか、不快感を表す医師もいます。どうせ診断書を書いても、障害年金はもらえないよという医師もいるようですし、診断書を書くのは面倒と思っている医師もいるようです。過去に、診断書を悪く書かれたと思い込んだ患者さんがいて、トラブルの種になると思い込んでいるお医者様もいるのかもしれません。

 

ただ、障害年金の診断書をみるとわかりますが、かなりの分量の記載が求められます。間違いがあってはいけないものですから、記載するのに気を使い、簡単に書けるものでもありません。

 

こちらも書いて当然、医者ならば書くのが仕事、というような態度を取るのではなく、お互い障害年金の受給に向けて重要なものであるという認識で気持ちよく対応したいものです。それにはお医者様の立場も十分に考慮しないといけません。もちろん、卑屈になる必要はありませんし、診断書を書いてもらうためにゴマをする必要があるということでもありません。

 

これは診断書のみならず、受診状況等証明書においてもあるでしょう。初診日の証明のために受診状況等証明書が必要ですが、そこから現在は、別の医療機関にかかっている、さらには初診日の時点では、誤診だったということで、患者さんとうまく行っていないことも可能性がゼロとは言えません。

 

医師はあくまでも治療をするのが本業ですので、年金のことや障害年金用の診断書の書き方に精通しているわけではありません。私もあったのですが、初診日を書く欄に、以前の病院の初診日ではなく、その病院をはじめて受診した日が書かれてしまったり、年金用の診断書の書き方を知らなかった医師もいます。

 

厚生労働省の審議会を傍聴した時も、診断書が変わる場合、地域の医師会を通じて周知するようにしていると聞いたことがありますし、周知に努めているようですが、まだまだ日本全国、すべての医師が年金用の診断書の書き方に精通しているとまではいきません。

 

診断書の依頼方法も病院によって様々

診断書を書いてもらうには、前もって受付の人に確認して、どのようなシステムになっているか確認しておきましょう。いつもの通院時に、主治医に直接手渡しをするという場合もあれば、まずは、文書課のようなバックオフィスを通じて診断書の用紙が医師の手元にいく、という場合もあります。

 

比較的小規模な個人医院のようなところですと、医師に直接話しをして、ということが多いようですが、大きな病院になればなるほど、多くの人の手を経て診断書を書いてもらうことになる場合もあります。

 

社会保険労務士に依頼している人も、医師や病院によっては家族でもない、第三者となる社会保険労務士は、直接には会えないということもあります。患者さんと同席なら可能というところもあります。社会保険労務士だけが説明に行ってもいいということもありますし、説明に行けるが、診療時間内は会えないということもあります。

 

社会保険労務士に依頼している人の場合は、医師に読んでもらう手紙、診断書の書き方、注意する点、初診日のこと(受診状況等証明書の写しを添付するなど)など、参考資料を医師に渡していることでしょう。その点は、社会保険労務士にきちんと伝えておけば、おまかせできます。

 

また、障害年金の診断書は特殊なので、あまり書いたことがないという医師も中にはいます。自分で申請をおこなう人の場合、できるだけ書籍やネットにある情報などで調べて障害年金の診断書のポイントを把握しておくといいでしょう。医師だから、診断書のことはすべてわかっているだろうと思い込んで、おまかせにしていたら、間違った部分があったりすることもあるのです。

 

日本年金機構でも、精神の障害用診断書については、専用の「障害年金の診断書記載要領」というリーフレットのようなもので医師に渡して読んでおいてもらうことができるものを発行しています。これは、「記載にあたって留意していただきたいポイント」とサブタイトルがあるように、記載についてかなり詳しく書いたものです(17ページほどにわたる書類となっています)

精神の障害用の診断書を提出するとき|日本年金機構 (ここのページの一番下のPDFが記載要領です)http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/todoke/shougai/20140421-23.html

 

このような記載要領を見てもわかるように、障害年金用の診断書を書くのは本当に骨が折れる仕事になります。このような大変な書類を書くのだということで患者側もできるだけ、配慮する必要があるでしょう。医師の立場を理解することだけでも十分に大事なことですし、診断書作成の手間を減らせるような工夫も必要でしょう。

 

社会保険労務士に依頼している人の場合は、おそらく社会保険労務士が診断書の見本や簡単な記載ポイントを主治医に渡していると思いますが、自分で申請をする人も自分ができる範囲で、参考となる資料などあったら、渡しておくといいかと思います。

最終的には、人と人の関係ですから、コミュニケーションが重要ということにもなります。