平成29年12月1日からは改正後の認定基準(血液、造血器疾患)

前々回の記事にも書きましたが、現在、障害年金の認定基準について随時見直しを行っています。

障害年金血液疾患

 

今回は、血液・造血器疾患による障害の認定基準についての見直しが3回に渡って専門家会合が開かれて、行われていました。

血液、造血器疾患の障害年金が改正になりそうで最終の会合がありました

それについては、前々回の記事に書いたとおりです。

途中期間があいてしまっていましたが、改正については今年中(平成29年)に行われることとなりました。

すでに厚生労働省の中では通知が出されていますので、そのうち日本年金機構でもちらしやリーフレットが配布されるようになるかと思われます。

さらに、10月になるか、11月になるかわかりませんが、前もって新しい診断書も年金事務所に備えられるようになるかと思います。

おそらく血液、造血器疾患の患者会、家族会のような場ですでに概要などは知っている人も患者さんの中には多くいることでしょう。

改正のポイントとしては検査項目の見直しあり

今までの専門家会合での傍聴をしてきた時のブログがありますので、大雑把なところは書いてきたつもりです。

どの疾患でもそうなのですが、医学の進歩が早いので、どうしても障害年金の認定基準に書かれた文言など時代遅れのものが含まれてしまっています。

今はこのような言い方はしないというものも残っているのです。それについては専門家会合でも指摘が何度かありました。

このような見直しの機会をとらえて、少しでもアップデートできるようにしているわけです。

血液・造血器疾患による障害の認定基準では、まずは、分類区分の名称を見直します。

 

分類区分の名称(それに該当するのはどのような疾患か具体名もわかるようにしてあります)が変わります。

①赤血球系・造血不全疾患(これは再生不良性貧血、溶血性貧血など)

②血栓・止血疾患(血小板減少性紫斑病、凝固因子欠乏症など)

③白血球系・造血器腫瘍疾患(白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫など)

に変わります。医学界の方からみればすっきりしてわかりやすくなったのではないかと思います。

現行の血液・造血器疾患による障害では、「血液・造血器疾患の分類は研究者の見解によって多少異なる分類法がなされている」と書かれていたくらいですから。

また細かい部分ですが、自覚症状と他覚所見についても発熱は、自覚症状になりましたし、出血傾向は他覚所見になりました。易感染性について、自覚症状ではなく、他覚所見だとすぐに指摘がありましたからこの点も診断書が変わっています。検査でも、画像検査(CT検査・超音波検査など)も書き込まれました。

このような細かい部分も含めて改正されることになっています。新しい認定基準を読めば、今の医学で使われている検査など時代にあったものになっているはずです。

認定基準の改正に伴い、診断書も新しいものになります

さて、今回の認定基準の一部改正で、診断書も変更されることになります。年金事務所では様式第120号の7と呼ばれていた診断書です。

今までもブログに少し書いてきたことですが、認定のための検査項目が見直しとなっています。

たとえば、赤血球系・造血不全疾患では、「赤血球数」を削除して「網赤血球数」を追加します。

血栓・止血疾患では、「凝固因子活性」を追加します。

白血球系・造血器腫瘍疾患では抹消血液中の「赤血球数」を「ヘモグロビン濃度」に変更することとなっています。

これらはすべて主な項目なので、細かい部分については新しい診断書を確認することになります。

また、造血幹細胞移植についての規定を追加することになりました。造血幹細胞移植を受けた人は、移植片対宿主病の有無や程度などを考慮して認定することとした。

すべて全体的に見ることで、認定することになります。この基本路線は変わりません。

なお、認定基準の改正とともに、診断書(血液・造血器の障害用)様式第120号の7も改正となります。

認定基準や新しい診断書については平成29年12月1日から適用となる予定です。

まだ、日本年金機構のホームページに載っていないようですが、以下のサイトで障害年金の認定基準一部改正について書いてありました。

社会保険研究所のサイト

年金時代

なお、厚生労働省で行われていた専門家会合については、厚生労働省のサイト内にて資料もダウンロードできるようになっていますし、専門家会合でどのような話し合いがなされたのか議事録も載っていますので、以下の厚生労働省のページをご覧ください。

 

障害年金の認定(血液・造血器疾患による障害)に関する専門家会合 |厚生労働省

 

以前は、どのような話し合いがなされたのか、秘密となっていたのか、非公開が当然だったのか、国民の立場からは議事録を読むことすらもできなかったのですが(現在の認定基準もすべての疾患が、平成14年に改正になっているのですが、その時はどのような専門家のメンバーが集まったのかわかりません)、現在の障害年金の認定見直しに関しては上記のように、すべて公開になっています。

 

年金局が実施する検討会等 |厚生労働省

今回は、血液・造血器疾患の見直しでしたが、近年、認定基準の見直しで専門家会合が開かれたものは、資料など読むことができるようになっています。上記リンクは、障害年金のみではありませんが、専門家会合、検討会が行われたときのものがわかるようになっています。